【ご報告】家具のない部屋で、メキシコ行きと起業を決めた話。

徒然なるままに

部屋の中から、冷蔵庫や洗濯機、本棚、ベッドがなくなった。
壁際に積まれていたダンボールも片付き、いまの住まいは、妙に静かで、広くて、がらんとしている。

そんな空間にポツンと一人座っていると、ふと、実感が湧いてくる。

「ああ、本当にメキシコに行くんだな」
「本当に、メキシコで事業をするんだ、自分は」

これまでも何度か、人生の節目に「決断」をしてきた。
大学院に進学した時。JICAで働くことを選んだ時。
でも今回の決断は、これまでのどれよりも、心の奥底まで揺さぶられるような感覚がある。

だからこそ、いまこのタイミングで、「なぜ自分は仕事を辞め、敢えてメキシコで起業する道を選んだのか」を整理しておきたいと思う。


■ なぜメキシコなのか。なぜ起業なのか。

理由を一言でまとめるのは難しいけれど、強いて言えば、ずっと心のどこかにあった「原点」に戻ったような気がしている。

①「将来、起業したい」——大学時代からの原点

メキシコに初めて渡ったのは大学生の頃。交換留学での滞在だった。
その時に見たラテンアメリカのダイナミズム、人のあたたかさ、課題と可能性の混在する社会に、強く惹かれた。

帰国してからも、その感覚がずっと心に残っていた。
「いつか、自分の力で日本とラテンアメリカをつなぐような仕事をしたい」
「将来は起業したい」

そう考えるようになったのは、その頃からだったと思う。

だから大学院の入試でも、JICAの選考でも、将来の目標として「起業」や「国際協力とビジネスの融合」を書いていた。
決して思いつきではなく、自分の中ではずっと育ててきた夢だった。

だから大学院の入試でも、JICAの選考でも、将来の目標として「起業」や「国際協力とビジネスの融合」を書いていた。
決して思いつきではなく、自分の中ではずっと育ててきた夢だった。

ラテンアメリカやスペイン語に触れたのは幼少期から。祖父がスペインやアルゼンチンに駐在していたことから、幼い時から祖父からスペイン語を聞いて育っていた。

「バカはスペイン語で牛って意味だよ」「アホは、にんにくだよ」という具合だ。


② 自分の強みが活きるフィールドで勝負したい

中小企業診断士としての資格や、JICAでの業務経験、日本とメキシコの両方に触れてきた背景を活かせる場所はどこだろうと考えた時、「メキシコ」が自然と浮かんだ。

今後も成長が見込まれる市場であり、日本企業の進出も多く、治安・人材・ビジネス慣習といった現地特有の課題に対して、日本側の立場と現地の状況の“両方”を理解した上で支援できる立場には、確かなニーズがあると感じている。

3週間の現地滞在中も、実際に企業を回ってヒアリングする中で、「こういう情報が足りていない」「こういうサポートがあるとありがたい」といった声を直接聞けた。

もちろん、その中で「本当に自分にできるのか?」という不安もあったけれど、同時に「このフィールドなら、自分の経験が役立つかもしれない」と思える瞬間があった。


③ 今しかできない挑戦だと思った

もう一つの理由は、「タイミング」だった。

2年間で貯めた約1000万円の資金。
独身という身軽さ。
30代の入り口という若さ。

すべてが揃っている今だからこそ、思い切った挑戦ができる。
そう思った。

起業って、ある種の「賭け」に近いところがある。
まさに、自分のすべてを“オールイン”する感覚に近い。
でも、今ならまだ失敗しても立ち直れる。
そういうリスク許容度の高さも、今の自分ならではだと感じている。


■ それでも迷い、不安はあった

決して、スパッと決断できたわけではない。
メキシコに行く前も、行ってからも、そして帰ってきた後も、ずっと迷いはあった。

3週間の現地滞在中は、ゼロからアポイントを取り、自己紹介をし、ヒアリングをして…の繰り返しだった。
慣れない土地で、知り合いもいない中、自分で動き続けるのは正直とても大変だった。

だけど、その中で少しずつ見えてきたものもある。

「いま行かなかったら、きっと一生やらない」
「失敗しても、納得できる今のうちに動いてみたい」

そんな想いが少しずつ勝ってきた。

母親が言ってくれた「いま戻ったら、もったいないよ」という言葉も、深く響いた。


■ 反対されたか? ほとんどされなかった

不思議なことに、「絶対メキシコに行くべきではない」と強く反対してくる人は、ほとんどいなかった。

もちろん、「安定した会社にいた方がいいんじゃないか」とか、「日本でキャリアを築いた方がリスクは少ない」といった意見はあった。
でも、総じて多くの人が、「行ってみれば?」「若いうちに動いた方がいいよ」と後押ししてくれた。

中には、「日本で診断士としての“しがらみ”ができる前に行った方がいいよ」と言ってくれた先輩もいた。
こうした応援が、決断の背中をそっと押してくれた気がする。


■ 「不安だからこそ、楽観的に」

荷物がすっかりなくなった部屋で過ごす今、正直言って不安は大きい。
これからの生活、ビジネス、収入、住まい、人間関係、すべてが未定。

だけど、こういう時だからこそ、「楽観的に捉えたい」と思っている。

これまでずっと考えてきたことに、今ようやく一歩踏み出せた。
小さな一歩かもしれないけれど、人生にとってはすごく大きな一歩だ。

これまでの経験、中小企業診断士の資格、JICAでの実務経験、そして何よりメキシコへの想い——
これらを信じて、まずはやってみる。


■ 最後に

「将来、ラテンアメリカに関わる起業がしたい」
大学生の頃にそう口にした夢が、ようやく現実になろうとしている。

不安もあるし、道のりも平坦ではないと思う。
でも、人生には“やらなかった後悔”より“やってみた後悔”の方が納得できると信じている。

これからの挑戦がどう転ぶかは、正直わからない。
でも、これからどんな出会いや経験があるのかを楽しみに、まずはメキシコでの新たな一歩を踏み出してみたい。

また現地からも、少しずつ近況をシェアしていきますね。


※メキシコ進出・起業・中小企業診断士としての活動などに興味がある方は、気軽にメッセージください。
情報交換や現地でのつながりも歓迎しています。

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