40歳の理想像

徒然なるままに

最近30歳になり、周りは結婚し始め、転職を契機にキャリアについて考える機会も多くなった。

キャリアについては色々な考え方がある。例えば、現在を起点にして都度最適な判断をアジャイル方式で検討する方法や、ある時期の未来(数年後)を想像してそこから逆算する考え方。

どうしても短期的な思考ではアジャイル式の考えになりがちだが、他方でウォーターホールの考え方で逆算し検討する方法もある。

これまでの私のキャリア選択をみるに、アジャイル式でその場しのぎの決断をしてきたことが多かったように思う(当時はそれなりに考えてはいたのだが)。

だから、敢えて40歳での理想をここに記すことで私の目標としたい。

40歳での仕事

10年という遠い未来であるからこそなるべく現時点の考えを詳細に言語化をしたい。

40歳の段階では、日本とラテンアメリカをまたにかけるような会社を経営し、社員を数名雇っていたい。

会社のジャンルは貿易関係や中小企業診断士のコンサル関係、リスク対応に特化した危機管理会社、現地の販路開拓支援や営業代行を行う会社、現地に日本のフランチャイズを販売する会社、現地人を研修する会社、ウェブサイトの運営や導入支援などを検討している。

また、社会課題の解決という観点では、地域間格差の是正や、治安問題、教育の質とアクセス等が実現できるビジネスモデルを行いたい。

まず社長という生き方にすごく憧れがある。リスクをとり、周りを巻き込み、ビジョンを掲げ導いていく。

大変ではあることは重々承知しているが、自分のビジョンに周囲が共感し、周りを巻き込み、徐々にビジョンを実現する過程はとても充実感のあり、ワクワクするものであると理解している。それは社会人2年目で経験した店長や、その後の経営管理の経験、また、アガベシロップの輸入販売事業や経営診断実習、メキシコ大使館でのインターンを通しても感じていた。ビジョンと高い志、専門性をもって何かを成し遂げる、また成し遂げるまでの過程はエキサイティングなものに間違いないと思う。

また、振り返れば大学時代には1カ月間ロサンゼルスに滞在し、調査研究を行っていたし、そもそも第二外国語を勉強し始めたのも全くの手探り状態で、自分の想いだけで、なんとか突き進んでいたように思う。So what?あなたは何がしたいのか。それが大事だと考えていたはず。

売上は10億円、利益は1億円くらいがよいな。根拠は全くないけれど。

博士号の取得

また、会社経営の傍ら自分の専門性も高めたい。

専門性という意味では、やはり経営管理に興味があるので経営管理についてアカデミックの分野でも高めていきたい。

特に経営管理の中でも興味があるのは、海外での起業論、スタートアップ、国際化、小売業、グローバルマーケティングなどである。

専門性の分野が起業とも結びついていて、競争優位性になっていることが望ましい。

博士号は正直海外の有名大学での取得は検討はしておらず、まずは取得を行いたい。

人類の叡智に貢献してみたいという気持ちがある。これまでの研究結果を明らかにしたうえで、何か新しいことを発見し、それを記録する。

一連の作業は気が遠くなるほど大変なことではあるけれど、それらの作業を通して誰かの役にたち貢献できるのは素晴らしいことであるといえる。

行政機関での勤務を通して、これまでの流れを整理し、わかりやすく伝えることの大切さと重要性は身に染みて感じているところ。

家族

素敵な奥さんと、子供を3人欲しい。

家は職場の近くに位置し、車はテスラに乗っていたい。

20代の総括

20代は、会社や国に奉仕し貢献してきた。仕事を通して、大企業や国がより繁栄するために知識や経験を使ってきた。

民間企業では、地域経済の活性化や、都市生活の利便性の向上の解決に寄与し、行政機関においては、途上国の抱える開発課題の解決に貢献した。

30歳の葛藤

30歳の現在、葛藤している。

30歳の現在は、独立行政法人に勤務し念願であった中南米地域を担当し、先月はグアテマラとコスタリカに出張することもできた。独立行政法人は、優秀でかつ志の高い人が集まっており、とても刺激的な環境に満足している。他方で、仕事の内容が調整業務が多く、2年ごとのジョブローテーションがあるため、専門性を磨く環境ではないことに疑問を感じている。また、2年間の有期契約で入構しているため、ちょうど1年後には契約が切れることになる。

業務内容としては、中南米地域(メキシコ、グアテマラ、コスタリカ、ニカラグア、ホンジュラス等8か国)の事業管理を行っている。事業管理の中でも特に安全面での事業管理を行っており、関係者が安全に渡航し、事業を実施し、帰国するまでの安全を担保することがミッションになる。先月には、グアテマラとコスタリカに先輩と二人で2週間出張し、現地の大使館、関係省庁、警察、他ドナー、事業実施地域等を訪問した。

そんな中、いまのポジションが終わる1年後にどのような選択をとるかが悩んでいる。方向性としては、40歳にラテンアメリカをまたにかける経営者になりたいと考えていて、そのために最善な手段をとりたいと考えている。そのためには、現地に行くことがマストではないかと考えていて、現地にどのような処遇で行くかを悩んでいるところである。

現地に滞在する方法は、大きく3つの選択肢がある。一つ目は、現在の仕事でメキシコ駐在のポストがあるため、そのポストに応募し選考を経て、駐在する方法。ポストへの応募については、会社の人たちもすごく協力的で、契約の募集要項を一部私に合った形に根回しをしてくれている。業務内容としては、現在の仕事の延長である安全面での事業管理を現地のメキシコで担うこととなる。二つ目は、外務省の専門調査員のポスト。専門調査員のポストは、主に若手の研究者を目指すポストで、中南米の在外公館に派遣され、現地で日本の外交に資する研究を行う。研究分野については、国ごとに違うものの経済分野で募集されているポジションを応募する。三つ目は、メキシコに単身で行き、フリーランスとして働き日銭を稼ぎながら起業する。起業する分野については検討段階だが、貿易事業、海外進出支援事業、安全面でのコンサル事業、営業代行事業、教育事業などを検討している。もとも祖父がアルゼンチンやスペインに駐在していて、幼いころより中南米のダイナミックさや経済格差、現地生活の困難さを聞いていたこともあり、中小企業診断士の知識や、これまでの流通業や行政機関での経験を活かしつつ、何か貢献できる事業をしたいと考えている。

これまでは、現地での経験を積みネットワークを構築するために、一つ目or二つ目での海外駐在を検討していた。他方で公的機関での業務が1年を過ぎ、海外出張も終わった今この頃は、副業として中小企業診断士会(四ツ谷診断士会という名前で、診断士や弁護士らが集まるコミュニティの構築)や、アガベシロップに次ぐ輸入事業を検討していること等に時間を使うことが増え、起業への情熱が増しつつある。その中で、あまり好きにはなれない行政機関での仕事を続けることに疑問を持ちつつある。また、どちらの行政機関のポストも2年契約ということもあり、2年後は独立を検討している。いづれの場合においても独立するのであれば(1年後か3年後)、1年後に起業し、少しでも若いうちから経験を積み、時には失敗を重ねた方が良いのではないか、と考え始めている。

また、ネットワーク構築についても、公的機関は民間企業との対話の機会は限定的であり、また、公的機関の下っ端が構築できるネットワークには限界があるのではないかと考えている。他方で、起業すれば様々な業界と多様な人脈を構築することができるのではないかと考えている。

葛藤の中でも恵まれていること

40歳の理想像に向けて葛藤がある。他方で、働きたかった中南米との仕事しながら副業もできるという環境において、葛藤できることは恵まれているなと思う。

まずこれまでは会社を辞めて独立する、踏み出すことに大きな抵抗感があり、独立して経営者になることは心の中ではどこか抱きつつも、進路を考える上での選択肢にあがることはなかった。特に前職時代は、社会での人間関係が社内の人に限定され、社外の人も当然のことながら、サラリーマンではなく経営者やフリーランスで働く人と関わる機会は全くと言ってよいほどなかった。

他方で、今現在は大学院の仲間、診断士の仲間、行政機関の仲間、大学時代の仲間、など複数のコミュニティに所属しそれぞれの価値観に触れることができる。その中には、経営者、中小企業診断士等のフリーランス、研究者、サラリーマンなど多種多様な価値観に触れることができる。そんな多種多様な価値観に触れる中で、いまの私の葛藤(サラリーマンを続けるか、起業するか)を彼らは真剣に聞いてくださり、それぞれの経験や価値観をもってアドバイスをしてくれる。所属するコミュニティが増え、それぞれのコミュニティの中で信頼関係を構築することによって、自分の考えを理解してもらい、またアドバイスをしていただくことができることは非常に恵まれた環境であるといえる。

また、多種多様なコミュニティに所属する中で、私の価値観も影響を受け、これまで遠い存在に感じていた経営者やフリーランスがより身近になったように感じる。自分の理想を追い求めることができる環境、(きっと障害としては家族の理解や健康、お金などがあるが)いまはまさに理想を追い求めることができる環境であり、とても恵まれている。理想を追い求めることは現状維持に比べて何十倍も大変なことは身をもって感じてはいるが。

ぼんやり見えてきた方向性といばら道

ありがたいことに私の将来の人生相談にどの人も耳を傾けてアドバイスをしてくれる。大学院時代の恩師、高校時代の友人、会社の同僚、大学の友人。多くのこれまでの人生でお世話になった方々、人生に影響を受けた方々の話を聞くことができた。

「経営者になりたいんだったら、そのための準備をしっかりして挑戦したら良いのではないか」という方が多かったような気がする。ただ経営者になるには、それ相応の覚悟が必要ということも言われた。成功確率3%の世界で、準備を入念に行ったとしても失敗する。なおさら海外では難易度はあがると。タイミングとしては家族ができてからでは遅いから今のうちがチャンスではないか。

中には、行政機関で海外のポストで活躍することは無駄にはならないと言ってくれている方もいた。30歳という年齢を考えれば時間がある、もう少し会社内で経験や人脈を培っても良いのではないかと。2年終えて33歳で挑戦しても遅くはないのではないか、と。

数としては、経営者を推してくれている人が8割くらいの印象だった。きっとこれまでのお世話になった方々は色々な私の意見を聞いたうえで、経営者の方がやりたそうに聞こえたのかもしれない。

行政機関の海外駐在ポストが発表され、将来についてより具体的に本気で検討するようになった。これまでは、ぼんやりと海外駐在を2年経験してから独立しようと考えていた。海外駐在への憧れもあったし、メキシコに駐在したかったし、現在の仕事の延長であるため、良いのではないかと考えていた。

他方で、現在の仕事の延長だからこそ「起業」には少し遠ざかる、直接的には関係ないのではないかと思うようになった。組織内の調整業務がメインとなり外部との関わりは限定的、外部との関わりでは会社名で様々な人と出会うことができる一方で、会社の信頼があるから会うことができるのであった個人的な信頼関係の構築には繋がりにくいのではないか、嫌な言い方をすると行政機関での仕事を続けることが時間稼ぎにしかならず結局1年後も3年後も同様の立ち位置からのスタートになるのではいか。

5年後、10年後の未来を考える中で、一つ明らかになったことがある。それは「経営者になりたい」ということ。行政官でも研究者でもサラリーマンでもなく、「経営者になりたい」。経営者として、中南米と日本をつなぐ大きなビジネスを立ちあげ、ビジョンを掲げて周りを巻き込んで実現していく。きっとそれがおれのやりたいことであり、5年後、10年後の目指している姿。

経営者になりたかったのは、小さい頃からずっと漠然とかっこいいなと思っていて、その思いがある中で色々な経験をして徐々に蓄積されていったのだろう。

大学時代のメキシコへの交換留学とスペインやコスタリカへの短期留学

大学で選択科目がなかったものの、独学でスペイン語を学び、奨学金を得てスペインへ短期語学留学を実現。また、その後語学等の学内選抜を突破し、メキシコへの1年間の交換留学も達成した。困難な状況下においてもビジョンを掲げ実現していくことの素晴らしさを身をもって体験した。

大学時代のロサンゼルス滞在と調査研究

大学時代に1ヶ月間ロサンゼルスに滞在し、調査研究を行った。粘り強く市役所と交渉し取材をしたり、現地の図書館に何度も言ったり、交番でインターンしたり、英語とパッションを武器に開拓し充実した生活を送れたのは大きな自信になった。

コンビニでの勤務経験

4年間のコンビニ勤務では、経営管理の難しさをまざまざと経験した。ビジョンを掲げて組織を導く難しさ、従業員の巻き込み方、商品の販売・マーケティング方法、人材育成、利益へのコミットメント、フランチャイズを活用した起業支援、売り場づくり、社会的な目、組織の決定に人生が振り回される葛藤などなど。葛藤がある中で、理論ではどのように説かれているのか、現場と比較しながら検討するのが面白かった。

JICAでの転職と安全管理の経験

JICAでの転職後、特に中南米地域の安全管理に関する業務を担当した経験は、リスク管理やプロジェクトの全体的な運営能力を向上した。国際協力の現場での経験は、異文化間の調整や国際ビジネスの複雑性を理解するのに役立った。

アガベシロップの輸入販売事業

アガベシロップの輸入販売事業に取り組んだ経験は、実際のビジネス運営や市場調査、販売戦略の策定と実行に直接関わることを可能にした。これにより、商品の企画から販売までの一連のプロセスを理解し、ビジネスを成功させるための具体的な戦術を学んだ。

中小企業診断士の資格取得

中小企業診断士の資格取得は、ビジネスの理論的な知識を深め、経営戦略の策定や財務分析、マーケティングのスキルを体系的に学ぶ機会を提供した。この資格は、経営者としての基礎的なスキルセットを補強する重要な要素となった。

メキシコ大使館でのインターン

メキシコ大使館でのインターンシップを通じて、国際的なビジネス環境に触れ、貿易や外交の現場での経験を積むことができました。この経験は、国際ビジネスに対する視野を広げると同時に、異文化間のコミュニケーション能力を向上させた。

これらの経験が、経営者として必要なスキルや視点を養い、経営者としての道を志すきっかけとなった。それぞれの経験から得た教訓やスキルが、起業家精神を刺激し、自己のビジョンを実現したいという強い動機づけに繋がっているのだろう。

最大の障壁

40歳には日本とラテンアメリカの架け橋となり、数十人規模の会社を経営する。それを実現したい。

その際に最大の障壁となるものは「自分自身」だと思う。より具体的に言うと、仕事がなくなる恐怖、安定収入がなくなる恐怖、先が見通せない恐怖、などなど恐怖心を捨てて、一歩踏み出せるかだと思う。恐怖心はかなり大きい。養成課程は仕事はなくなるものの、診断士の資格は取得できるということは確実視されていた。他方で、起業は何の保証もない。収入の保証、その後のキャリアの保証、事故やケガ等のリスクに対する保証、ときには周りからの冷たい目(安定していない)などなどある。合理的な判断ではなかなかできない決断である。

だが、自分の可能性を信じて、自分のかなえたい未来を信じて、自由と成功を信じて、踏む出すしかない。きっと貴重は経験になるし、後悔のない決断となるだろう。

決断後にやるべきこと

決断後にやるべきこと、それは「行動」である。

事業計画をたて、実際に事業をスタートさせる。安定収入があるときの方がスタートはさせやすい。いまからやるべきだろう。

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